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女性の漏斗胸
【女性の患者さんの治療における、私たちのこだわり】
思春期前の女児について
漏斗胸に対する手術においては、矯正バーを装着するために小切開を置きますが、どの部位の皮膚を切開するのか、位置の選択には十分注意することが必要です。なぜなら注意して切開を行わないと、第二次性徴以後に乳房の上に「きずあと」が生じることになりかねないからです。
乳房の上に「きずあと」が生じてしまうと、それ自身が目立ちますし、引き連れを起こすことで乳房の変形の原因になるからです。形成外科においては、手術や怪我によって生じた「きずあと」に対する治療にも取り組んでおり、いかにして「きずあと」を柔らかくするか、目立たなくするかについての専門的な技術をもっています。
こうしたノウハウを十分に活用して手術ならびに術後のケアを行うことで、小児の患者さんが健やかに学校生活を送るように配慮しております。
成人女性について
乳房変形の可能性
女性の漏斗胸患者においては「あばら」の形以外に、乳房にも若干の形の問題を伴う場合がしばしば見られます。
具体的には
- 1.左右の乳房の大きさが異なっている
- 2.乳頭の位置が左右でことなる
- 3.左右で形のアンバランスはないが、両側の乳房の大きさがともに小さい。
- といった問題を伴っている場合が多く見られます。
たとえば、小児期に一旦は胸の凹みが治ったとしても、思春期を迎えて、男性ならば「もう少し胸を逞しい感じにしたい」という更なる望みが湧いてくることがあります。
このように、女性の漏斗胸患者さんの場合には乳房の形に関する問題を伴っていることが多く、あばら骨の形のみを手術により修正したとしても、満足できる結果は得られない場合があります。女性に対して漏斗胸の治療を行うためには、乳房の手術においても一定の美容外科的技術を持っていることが不可欠であると私たちは考えています。
当院の漏斗胸担当者(○○:火曜日外来担当)は、乳がんの切除などに起因する、乳房の整容手術の認定資格を有しており、漏斗胸治療のかたわら、乳がんの術後の乳房再建手術も数多く手がけています。さらに、いかにすればよりよい乳房のかたちを得ることができるのかについて、以下のような研究を行っております。
これらの取り組みにより良好な治療成績をあげておりますので、多くの女性の漏斗胸患者さんが全国各地より琉球病院においでになっております。