琉球大学病院、形成外科では様々な症状を扱っております。

琉球大学病院 形成外科

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漏斗胸

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痛みの少ない治療

「漏斗胸の治療は痛いの?」という質問をしばしば耳にします。まず、手術の最中には麻酔がかかっているために、痛みを感じることはありません。ただし胸の骨や軟骨に対して手術操作を加えるわけですから、手術が終わったあとに違和感をもつ患者さんもおいでになります。ただしその感覚は一般的に想像されるような「切られる」痛みではなく、胸に石がのっているような違和感です。手術が終わってから数日間はそうした違和感は続きます。琉球大学病院 形成外科においてはこうした違和感を軽減し、患者さんに楽な治療を受けていただくために以下のような取り組みを行っています。

1.熟練された麻酔科医による管理を行っています

専門医・指導医の資格を持つ麻酔科医により徹底的な痛みの管理がなされています。例えば下の写真はポンプの一部で、黄色い部分を押すと薬液が多く流れるようになっています。漏斗胸の手術のあとには、数日の間点滴を留置します。点滴チューブから痛み止めの薬液を流します。写真のポンプを使って、薬液が流れる量を患者さんご自身がある程度調節できるようにします。こうした工夫を行うことで違和感を最小限に抑えます。

2.痛みが生じにくいように工夫して手術計画を立てています

漏斗胸の手術後に違和感が生じるのは、肋骨や肋軟骨に「ひずみ」が生じます。 どのような手術方法を採用するのかによって「ひずみ」の程度は異なります。例えば右に示したように、同じく漏斗胸の手術と言っても矯正バーを1本使う場合と2本使う場合があります。

私たちは、漏斗胸に対して手術を行うと、肋骨にどの程度の「ひずみ」が発生するのかを独自に開発した技術を用いて計算し、より痛みの生じにくい方法で手術を行っています。たとえば右で示した図はある症例の術前検討で、バーを1本いれた場合と2本入れた場合とで、どちらにおいて痛みが少なくできるかを解析しています。

このような解析技術を有しているのは、本邦で漏斗胸の手術を行っている施設では慶應義塾大学のみで、世界的にも高い評価を受けています。心臓外科・胸部外科領域において世界で最も権威ある雑誌である。Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgeryにわれわれの技術について掲載されました。

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